釜山国際映画祭(BIFF)の教育プログラム「CHANEL×BIFFアジア映画アカデミー」のことしの校長に、日本の諏訪敦彦監督が選ばれました。
釜山国際映画祭の教育プログラム「アジア映画アカデミー」は、アジア映画界の未来を担う人材を発掘することを目的に2015年に発足し、去年からフランスの高級ブランド「シャネル」と共催しています。
世界的な監督や教授らの指揮のもと、ここ18年間、33か国から383人の若い映画関係者を輩出し、アジア最高の映画教育プログラムと位置づけられています。
ことしのアカデミーでは、諏訪監督が校長を務めるほか、韓国のキム・ヒジョン監督とポーランドのアルトゥル・ジュラフスキ撮影監督が、それぞれ演出と撮影の指南役を担います。
東京芸術大学の教授を務めている諏訪監督は、デビュー作「2/デュオ」(97年)でロッテルダム国際映画祭の最優秀アジア映画賞を受賞。2作品目の「M/OTHER」(99年)でカンヌ国際映画祭の国際映画批評家連盟賞を受賞し、「不完全なふたり」(2005年)ではロカルノ国際映画祭の審査員特別賞と国際芸術映画評論連盟(CICAE)賞を受賞しました。
演出を担当する韓国のキム・ヒジョン監督は、映画「フランスの女」で釜山国際映画祭の企画マーケット「アジアプロジェクトマーケット2016」の韓国コンテンツ振興院長賞を受賞しました。
撮影を指導するジュラフスキ撮影監督は、第21回釜山国際映画祭の公式招待作で、2016年にインドで最も高い興行収入を記録した映画「スルターン」の撮影を担当し、国際的に評価されました。
ことしのアカデミーには、37か国から500人以上が応募し、倍率は過去最高の21倍に達しました。
最終的に選ばれた参加者は、9月24日から10月13日までの20日間、専門教育とサポートを受けながら短編映画を制作するということで、このうち2編は釜山国際映画祭で上映されます。