週末にかけて全国で降り続いた大雨による影響で、17日午後2時までに合わせて40人が死亡、34人がけがをしたほか、9人が行方不明となっています。尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は、特別災害地域の指定を含め、迅速な対応を中央災害安全対策本部に指示しました。 
 
中部の忠清北道（チュンチョンブクド）清州（チョンジュ）で浸水したバスや乗用車が動けなくなっている地下道や、地滑りで複数の家屋が押し流された慶尚北道（キョンサンブクド）醴泉（イェチョン）郡の山間部などで捜索作業が続いていて、死者がさらに増えることが懸念されています。
 
この雨の影響で、全国で土砂崩れや浸水などが相次ぎ、一時1万人以上が避難しました。
 
また、長距離を走る鉄道は15日から一般列車の運行を停止していましたが、17日に一部の列車の運行が再開されました。高速列車のKTXはほぼ全ての列車が運行していますが、徐行運転を行っています。
 
農作物の被害面積は2万7000ヘクタールに達しています。
 
この雨で、校舎や運動場が浸水するなどして児童・生徒が登校できなくなっている学校もあり、４つの小・中・高校が数日後に始まる予定だった夏休みを前倒して始めたほか、14の学校で登校時間を繰り下げています。
 
尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は17日、リトアニア、ポーランド、ウクライナへの訪問を終えて帰国した直後に中央災害安全対策本部の会議を開き、大雨の被害に対して、特別災害地域の指定などあらゆる対策を講じて迅速に対応するよう指示しました。
 
このあと尹大統領は、大雨による土砂崩れなどが発生した南東部の慶尚北道醴泉郡を視察し、関係者から被害状況などについて報告を受けました。