ロシアの首都モスクワ郊外のコンサートホールで起きたテロ事件について、韓国の外交部は、哀悼の意を表するとともに、事件の真相究明が必要だとする考えを示しました。
外交部の報道官は23日、声明を発表し、「モスクワ郊外のコンサートホールで起きた痛ましいテロ事件で犠牲になった方々とその家族に深い哀悼の意を表し、ロシア国民とともに悲しむ」と述べました。
また、「調査により、この事件の真相が明らかになることを望む」と話しました。
現地時間の今月22日の夜、モスクワの北西にあるクラスノゴルスク市のコンサートホールで、複数の犯人が観客などに対して無差別に銃撃を行い、火災も発生しました。
ロシアの当局が24日に発表したところによりますと、これまでに137人が死亡したということです。
韓国外交部によりますと、これまで、韓国人の被害は報告されておらず、ロシアの韓国大使館やロシアの関係当局と協力して、引き続き韓国人に対する被害の有無を確認しているということです。
今回のテロをめぐって、過激派組織IS=イスラミックステートとつながりのある「アマーク通信」は、実行犯だとする4人の写真などを公開し、ISの戦闘員による犯行だと伝えています。
一方で、ロシアがウクライナの関与を主張していることについて、ウクライナ側はこれを否定するとともに、今回の事件をロシアが軍事侵攻を強化する口実に使う可能性について、警戒を強めています。