北韓は、30日に発射したミサイルは600ミリ口径の「超大型放射砲」だと発表しました。韓国を奇襲攻撃するために開発されたとみられるこの放射砲について、北韓は、核弾頭を搭載可能だとしていて、韓国では脅威と受け止められています。
朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は31日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の立ち会いのもと行われた訓練で、ミサイルが365キロ先の島に命中したと伝えています。
韓国軍の合同参謀本部は、30日に、北韓が平壌(ピョンヤン)近郊の順安(スナン)付近から、短距離弾道ミサイル10発あまりを発射したと発表していました。
北韓が超大型放射砲と呼ぶミサイルは、射程距離が400キロとされるため短距離弾道ミサイルに分類されますが、この射程距離を考慮すると、事実上、韓国を狙うために開発されている武器とみられています。
労働新聞は、「敵が我々に手出しすればいつでも自衛権を行使し、先制攻撃も辞さない」と威嚇しています。
今回の発射は、北韓による軍事偵察衛星の打ち上げを受け、韓国軍が27日に戦闘機およそ20機を投入した訓練を行ったことに反発し、軍事力を誇示したものとみられます。
北韓は、ことし3月から、毎月、超大型放射砲を一斉に発射しています。