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ライフスタイル

第726話 アスリートのルーティンについて

#アジュンマの井戸端会議 l 2023-10-03

玄海灘に立つ虹

杭州アジア大会の真っ最中ということで、アスリートについての話題をお届けします。
アスリートの多くは、自分だけのジンクス、ルーティンを持っている人がいるのではないかと思います。

ⓒ YONHAP News, Getty Images Bank
今回のアジア大会の開幕にあたり、大韓体育会が出した選手団資料集には、今回の大会の韓国代表1140人のうち166人のジンクスやルーティンが紹介されています。一部をご紹介しますと、例えば、アーチェリーのキム・ウジン選手は、競技に臨む当日、パンは食べません。パンはゼロ(0)を意味する韓国語の俗語です。汁物、スープにご飯を入れて食べることもしません。スープ、汁物にご飯を入れて食べるのは韓国ではよくある食べ方なのですが、「入れて食べる」を意味する韓国語「マラモクタ」が、(何かを)だめにする、失敗するなどの意味を持つ俗語だからです。バドミントン女子のアン・セヨン選手は試合前に靴ひもがこんがらないように注意する、水泳のアーティスティックスイミング女子のイ・リヨン選手は、レンズを左からつけるなどのルーティンを持っています。

ⓒ YONHAP News
他にも、イングランドプレミアリーグ・トッテナムのソン・フンミン選手は、スタジアムに入場するとき右足から出すようにしているといいます。トロント・ブルージェイズの投手、リュ・ヒョンジン選手は、そのシーズンで初めて勝った試合の前に食べたものを、負けるまで食べ続けるという習慣を持っています。ちなみに2019年にはカムジャタン(スペアリブとじゃがいもが入った辛いスープ)ばかり食べていたそうです。

アスリートはルーティンやジンクスを持っている人が多いとされていますが、それは心理的に安心できるからで、そうすると競技で最大限の実力を発揮できると信じられているからだというのが専門家らの説明です。実際、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のブレービス教授の研究では、訓練や練習と関係のないルーティンが実際の競技力に影響を及ぼすと考える選手が74%台に上ったといいます。韓国スポーツ政策科学院のキム・ヨンセ研究委員は、「スポーツは競技場の環境や慣習など、自らコントロールするのが難しい外的な要因が多い。どこででも、自らがコントロール可能な行動ができるということが、選手たちのメンタルの安定につながる」と話します。

ⓒ YONHAP News
こうした競技外の要素によって選手たちのメンタルが揺らぐことを防ぐため、対策を立てるチームもあります。たとえば、韓国の女子プロバスケットボールチーム、KBスターズは、2015年からメンタルコーチを常駐させています。選手たちがルーティンやジンクスにとらわれ過ぎないようカウンセリングを行っているということです。

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