メニューへ 本文へ
Go Top

文化

「時間のダンス」ほか

#国楽の世界へ l 2023-06-13

国楽の世界へ

「時間のダンス」ほか

来週の水曜日は、一年のうち日が一番長いという夏至です。日が一番長いということは、これからはまた日が短くなり、年末に向かうということでもあります。ほとんどの人が農作をしていた昔は、この時期が最も忙しかったそうです。二毛作をしていた南部地方では、麦の収穫を終えて田植えをします。夏至が過ぎてから田植えをすると、稲が育つ時間が足りなくなるため、大変忙しかったといいます。また、夏至が過ぎると梅雨入りするということわざもあるんです。田植えをするまでは雨が降らないことを心配し、夏至の後は雨で水害を受けるかと心配したのです。このように忙しい時期が過ぎると、秋には豊かな実を結ぶことができます。


ピリは、上品で重みのある宮中の音楽から、民謡やタルチュムという仮面をかぶって踊る際の伴奏音楽に至るまで、ほぼすべての音楽で主旋律を担当してきた楽器です。ギターやアコーディオンのような西洋の楽器ともよく似合います。長い歳月親しまれてきた楽器の生命力といえます。今度は、昆虫ヒグラシの鳴き声を真似た、「サルム」という曲です。セミやヒグラシの鳴き声が聞こえてこそ、夏が来たことを実感します。西道(ソド)の民謡に、「サルムタリョン」という曲があります。あらゆる自然があるところで、ヒグラシが鳴いているのが、哀れで物寂しいという歌詞を歌う曲です。今度ご紹介する曲は、「サルムタリョン」の繰り返しの部分を引用し、夏の日のラブストーリーを歌う曲です。


7月や8月には夏休みがはじまるため、今年はどこへ遊びに行こうかと悩む方も多いでしょう。海が好きな方もいらっしゃれば、山が好きな方もいらっしゃると思います。論語によると、「知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ」とあります。水は四角い器に入れると四角になり、丸い器に入れると丸くなります。相手と匹敵して喧嘩をするよりは、お互いが共にできる方法を探すのが知恵です。だから知者は水を楽しむと言ったのです。また、山は動くことなく、訪れてくる人を抱き、帰る人にも負担を与えません。これこそが仁愛の徳で、仁者は山を楽しむということなのです。みなさんは、海と山、どちらを選択されますか。お酒と月が好きだった唐の詩人李白のように、風流を楽しんでみようという曲です。歌詞の中で、「遊ぼう、遊ぼう、若いときに遊ぼう、こんなに良い天気に」と歌う部分がとても印象的です。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >