ⓒ gettyimagesbankようやく猛暑が引いたと感じられるこの頃ですが、気がつくと体がだるくてぐったり。夏の疲労感が溜まっているようです。こんなときは思い切りデトックスしてすっきりしたい! そんな気分にぴったりなのは、温泉とサウナですね。今回はソウルから気軽に行ける温泉を紹介したいと思います。
仁川空港からほど近い松島(ソンド)にある、「松島海水温泉:ソンヘオン」。ここは地下1000メートルから組み上げた天然の海水温泉で、ミネラル成分たっぷりのお風呂なんです。一見ふつうのチムジルバンと同じような作りですが、施設は新しく、とても明るくて清潔。チムジルバンに行ってみたいけど、あまりにローカルすぎて入るのにちょっと勇気がいる…という日本の方も、ここなら安心して入れそうです。
浴場には高温・中温・低温・冷水の湯船があり、順番にゆっくり浸かっていくとじわじわ汗が噴き出します。湯質はまろやかで、お肌がつるつるしてくるのがはっきり感じられました。
お風呂で汗を流してからウェアに着替えて、韓国式サウナであるチムジルバンへ。他の施設と同じように、広々とした休憩スペースがあり、4種類のサウナがあります。私が気に入ったのはほどよい熱さの塩サウナ。繰り返し入って、ここでもしっかり汗をかきます。
韓国のチムジルバンはよくドラマなどに出てきてご存じでしょうが、ここで、チムジルバンに行くときはぜひ知っておきたいティップスを押さえておきましょう。
まず、間違えやすいのは「チムジルバン」と「サウナ」という言葉。チムジルバンのチムというのは「蒸す」という意味で、これは通常、服を着たまま入るサウナのことです。一方で、韓国で「サウナ」というと、服を脱いで入る共同浴場のスペースを指すんです。入口の料金所「サウナですか。チムジルバンですか」と聞かれて混乱することがありますが、これは「お風呂だけの利用ですか? それともウェアを着て入るチムジルバンを利用しますか?」という確認なんですね。
もう一つ。チムジルバンの定番フードといえば、たまご。麦飯石卵(맥반석계란)といわれる蒸し卵です。あわせて、発酵したお米のジュース「シッケ」をぜひ召し上がれ。ゆで卵よりも弾力があってほくほくした蒸し卵と、冷たくほんのり甘いシッケ。これを食してこそチムジルバンにきた!といえるくらい、定番なんですよ。
「松島海水温泉:ソンヘオン」は、仁川国際空港からバスや車で30分ほどの距離なので、韓国旅行の帰りにちょっと立ち寄ってみるのもオススメです。ほかにもソウルから日帰りで行ける温泉をいくつかご紹介します。
まず、京畿道のスウォンにある「北水原温泉(ブクスウォンオンチョン)」。都心の中の温泉で、アルカリ性の天然温泉を誇ります。なによりここはアクセスが最高。地下鉄1号線の「成均館大(ソンギュングァンデ)駅」を降りるとすぐ目の前にあります。かなり広い施設で、リラックスゾーンやフードコーナーも充実しています。
もう一つは、仁川のさらに北側の江華島(カンファド)の離島にある「席毛島(ソンモド)ミネラルスパ」です。ここは建物の屋上にある広々とした露天風呂が有名。広い海と山々を眺めながらのんびり疲れるお風呂、最高です。ここはレンタルウエアを着たまま入る温泉なので、男女の別なく、みんなで一緒に楽しめます。
チムジルバン文化も楽しみながら、韓国ならではの温泉もぜひ味わってみてください。