パク・チャヌク監督作
2024-06-05
昔々、
山奥のある村にお母さんと2人の子どもたちが暮らしていました。
暮らしぶりは貧しく、食べるものがない日もありました
ある日、村で大きな宴が開かれました。
日が暮れるまで宴会の料理などを手伝って、
子ともたちに食べさせる餅をもらって家に向かっていたお母さんの前に
一頭の大きな虎が立ちはだかりました。
「餅を一つくれたら、見逃してやるぞ!」
お母さんは餅をやり、虎が餅を食べている間に逃げ出しました。
しかし、虎は何度も追いかけてきて、餅をねだりました。
「さあ、これが最後の餅だよ。子どもたちに食べさせる餅まで
全部やったのだから、もう行っておくれ。」
お母さんは泣きながらすがり付きましたが、
虎はお母さんを丸ごと呑み込んでしまいました。
そして、お母さんから奪い取った服を身にまとい、
子どもたちが待っている家へ向かいました。
「ただいま。お母さんよ。さあ、早く戸を開けておくれ。」
「母さんじゃない。虎に違いない。」
子どもたちは裏門を通って家からそっと抜け出し、
井戸端にある大きな松の木によじ登りました。
「神様、ぼくたちを助けるおつもりなら新しい縄を、
死なせるおつもりなら腐った縄を下ろしてください。」
その時、空から縄が下りてきました。
子どもたちはいそいで縄を掴み取り、天に上っていきました。
虎も神様に縄を下ろしてくれるよう祈りました。
すると、天から縄が下りてきました。
ところが...
新しい縄をつたって天に上っていった子どもたちはどうなったのでしょうか。
妹は太陽に、お兄さんは月になって幸せに暮らました。
2024-06-05
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