北韓の核による脅威が高まっているなか、李在明(イ・ジェミョン)大統領が「凍結・縮小・非核化」という3段階の解決策に初めて言及しました。
韓国の大統領室は21日、日本の読売新聞に掲載された李大統領のインタビューの質疑応答をまとめた資料を発表しました。
資料によりますと、「北韓とアメリカの対話が北韓の核を容認する方向に進むのは望ましくない」との質問に対し、李大統領は、「政策的な方向は韓半島の非核化だ」と述べ、3段階の解決策を提示しました。
第1段階は核とミサイル開発の凍結、第2段階は縮小、そして第3段階は非核化としましたが、李大統領がこのような「3段階の解決策」を公の場で明らかにしたのは初めてです。
李大統領はまた、アメリカと緊密に協力する一方で、南北対話を通じて核の凍結、縮小、廃棄へと進める環境を整えていくと強調しました。
李大統領の発言をめぐり、「完全かつ即時の非核化」が現実的に難しいなか、北韓との交渉の糸口を見出すための苦心の結果と分析される一方、北韓の核保有を認める結果につながりかねないとの懸念も出ています。
一方、中国との関係については、「中国は地理的にも経済的にも切り離せない近い存在であり、競争・協力・対決・対立などさまざまな側面を総合的に考慮し管理しなければならない」と説明しました。