韓国政府は、韓国独自のAIを開発するためのプロジェクトに本格的に着手しました。韓国語と韓国文化に最適化されたAIモデルを構築し、アメリカや中国などのグローバルAI強国との技術格差を縮める国家戦略の一環です。
韓国科学技術情報通信部は4日、韓国独自の人間のような能力を持つAGI=汎用人工知能の開発プロジェクトにネイバークラウド、SKテレコム、LG AI研究院、アップステージ、NC AIの5つのチームが最終選定されたと明らかにしました。
この事業は、李在明(イ・ジェミョン)大統領の大統領選挙の公約だった「みんなのAI」の実現に向けた中核課題であり、韓国型の汎用AIモデルを確保して技術自立を図るという政府の意志が反映されています。
これに先立って実施された開発チームの公募には、15のチームが応募し、このうち10チームがプレゼンテーション評価に参加しましたが、カカオやKTなど一部の大手事業者は脱落しました。
選定された5チームは、年内におよそ2000億ウォン規模の政府支援を受け、高性能GPUや高品質の学習データ、モデルチューニングのためのインフラなどの支援を受けることになります。
ただし、「チャットGPT」や「ジェミニ」といったグローバルAIモデルの95%以上の性能達成を目標として6か月ごとに中間評価を行い、成果が不十分な場合は脱落する可能性もあります。
政府は2027年までに追加評価を行い、最終的に2チームを「国家代表K-AI」として選定し、公式名称の使用権と後続事業に参加する機会を付与する計画です。
一方、専門家たちは、このプロジェクトが韓国型AIの進化を主導し、今後の公共・産業分野におけるAI応用の拡大に大きく貢献するものと期待を寄せています。