北極点、南極点、エベレスト山頂に挑戦する「スリー・ポール・チャレンジ」と「七大陸最高峰」の制覇を、世界で初めて達成した韓国の登山界の先駆者、ホ・ヨンホ氏が29日、亡くなりました。71歳でした。
ホ氏は去年12月に胆道がんと診断され、およそ8か月間、闘病を続けてきましたが、29日午後8時9分、息を引き取りました。
ホ氏は、1954年に韓国南部・忠清北道(チュンチョンブクド)堤川(チェチョン)市で生まれ、1987年に韓国人として初めて冬季のエベレスト登頂に成功し、その後も通算6回にわたりエベレストに登頂しました。
また、1987年のエベレスト、1994年の南極点、1995年の北極点と、世界で初めて「スリー・ポール・チャレンジ」を達成したのに加えて、南米のアコンカグア、北米のマッキンリーなど、七大陸の最高峰もすべて制覇し、韓国登山界の名を世界にとどろかせました。
これらの功績により、韓国政府からは体育勲章麒麟章や青龍章など、4度にわたり勲章が授与されました。
また、登山家としての全盛期を過ぎたあとは、幼い頃の夢だったパイロットになるため、1998年に超軽量航空機の操縦免許を取得し、冒険飛行家としての新たな人生を歩みました。
2008年には韓国の驪州(ヨジュ)と済州(チェジュ)島、2011年には独島(トクト)と馬羅島(マラド)と可居島(カゴド)を結ぶおよそ1800キロの単独飛行にも成功しています。