韓国のことし第2四半期の経済成長率はプラス0.6%となり、マイナス成長局面を脱しました。民間消費の回復と輸出の好調が成長を牽引しました。
韓国の中央銀行にあたる韓国銀行のまとめによりますと、ことし4月から6月までの第2四半期の実質GDP=国内総生産の成長率がプラス0.6%となりました。
ことし1月から3月の第1四半期にマイナス0.2%となって萎縮していた韓国経済は、第2四半期に入ってプラスに転じました。
成長率は、去年第1四半期に予想を上回るプラス1.2%を記録した後、第2四半期にはマイナス0.2%へと落ち込み、第3・第4四半期にはそれぞれプラス0.1%と、停滞状態が続いていました。
続くことし第1四半期には再びマイナス0.2%となり、後退局面がみられました。
第2四半期の部門別では、民間消費が自動車や文化支出の増加で0.5%増えたほか、政府消費も健康保険支出の拡大によって1.2%増えました。
輸出は、半導体と石油化学製品の好調によって4.2%増え、輸入も原油などのエネルギー関連を中心に3.8%増えました。
一方、建設投資と設備投資はいずれも1.5%減少し、投資分野は低調でした。
第2四半期の成長率は、輸出から輸入を差し引いた純輸出と内需がそれぞれ0.3%ポイントずつ押し上げる要因となり、バランスの取れた成長となりました。
産業別では、製造業がコンピューター、電子などを中心に2.7%、卸小売業、宿泊飲食業などのサービス業が0.6%増加しましたが、建設業は4.4%、電気・ガスなどは3.2%減少しました。農林漁業も漁業の不振によって1.4%減少しました。
一方、第2四半期の実質GDI=国内総所得は1.3%増加し、実質GDPの成長率よりも高い伸びとなりました。