韓国の半導体大手、SKハイニックスは、AI向けメモリーの需要拡大に後押しされ、ことし第2四半期に過去最高の業績を記録しました。
SKハイニックスは24日、ことし4月から6月の第2四半期の営業利益が暫定で9兆2129億ウォンを記録し、前の年の同じ時期に比べて68.5%増加したと明らかにしました。
売上高は22兆2320億ウォンで、前の年の同じ時期に比べて35.4%増加し、純利益は6兆9962億ウォンで69.8%増加しました。
今回の売上高と営業利益は、過去最高だった去年10月から12月の第4四半期を上回り、四半期ベースで過去最高となりました。
今回の好業績の背景には、AI半導体に対するグローバル大手IT企業の投資拡大があります。中でも、AIモデルの学習や推論に不可欠な大容量メモリー「HBM3E12段」製品の販売拡大に加え、DRAMやNAND型フラッシュメモリーの全分野で予想を上回る出荷量を記録したことが大きく貢献しました。
SKハイニックスは、「第2四半期に主な顧客のIT企業がメモリーの購入を増やしたことで、完成品の生産も増加し、その結果として在庫も安定的に維持された」としたうえで、「下半期には顧客のIT企業による新製品の発売が予定されており、メモリー需要がさらに拡大する見通しだ」と述べました。
また、高付加価値製品を中心とした収益性を改善するための戦略も効果を発揮したと評価されています。
特に、NAND型フラッシュメモリーは、スマートフォンやサーバー用SSDの需要拡大に伴い、すべての用途でバランスよく販売が増加しました。
業界によりますと、HBM市場は現在、アメリカのエヌビディア、AMD、インテル、グーグルなど世界のIT企業からの需要が急増しており、SKハイニックスはHBM3E製品を最も早く量産した企業として技術面で優位に立っています。
そのため、今後も高付加価値メモリーを中心とした好調な業績が続くとの見通しが出ています。