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社会

医学生が授業復帰へ 集団休学から1年5か月ぶり

Write: 2025-07-14 10:46:14Update: 2025-07-14 15:26:27

医学生が授業復帰へ 集団休学から1年5か月ぶり

Photo : YONHAP News

政府による医学部定員の拡大方針に反発し、集団休学を続けていた医学部の学生たちが、1年5か月ぶりに授業へ復帰することを宣言しました。
 
医学生団体「大韓医科大学・医学専門大学院学生協会」は12日、国会の教育委員会や保健福祉委員会、大韓医師協会とともに共同の声明文を発表し、「国会と政府を信じ、全ての学生が授業に戻り、医学教育と医療体制の正常化に努める」と明らかにしました。
 
学生たちは、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前政権が打ち出した医学部の定員2000人拡大方針に強く反発し、去年一斉に休学届を提出。多くの学生がことし前期の授業にも出席しなかったため、全国40の医学部でおよそ8300人が留年となり、国家試験を拒否する動きも相次いで、新規医師の輩出が事実上ストップしていました。
 
この間、政府は十分な根拠を示さないまま定員拡大を推し進め、医療現場では研修医らが集団で離脱し、患者や国民生活に深刻な影響が広がっていました。
 
こうした状況を受けて、李在明(イ・ジェミョン)政権は発足直後から医療界との対話に乗り出していて、交渉の糸口を探ってきました。特に、金民錫(キム・ミンソク)国務総理は就任直後、李大統領から「医学生や研修医の復帰に向けて積極的に対応してほしい」という指示を受け、医療関係者と対話を重ねてきました。
 
学生側は復帰にあたって、「教育の正常化に向けた具体策の提示」と、「研修環境の改善に向けた協議体の設置」を政府に求めており、その教義の場に学生自身が参加できるよう要請しています。

ただ、教育部は「復帰の具体的な時期や方法は、各大学の学事日程やカリキュラムを考慮し、関係機関との調整が必要だ」としており、学生らがすぐに授業に復帰することができるかどうかは、不透明な状況です。

 韓国の医療政策に詳しい専門家は、今回の学生の復帰について「前向きな動き」と評価しつつも、「韓国の医師数は先進国に比べて少なく、地域や診療科目による偏在も深刻だ」と指摘しています。とくに地方や公立病院、外科、救急など、いわゆる「必須診療科」の医師を安定的に確保するためには、制度の抜本的な見直しが急務だとしています。

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