韓国の半導体大手、SKハイニックスがことし4月から6月期に、世界のメモリー市場でサムスン電子と並んで売上高1位となりました。
グローバル市場調査会社「カウンターポイント・リサーチ」が8日、発表したところによりますと、SKハイニックスとサムスン電子はことし4月から6月期にそれぞれ155億ドルの売上高を記録したということです。
SKハイニックスは、1月から3月期にDRAM市場で初めてサムスン電子を抜いてシェア1位となったのに続いて、4月から6月期には、全体のメモリー市場でもサムスンと肩を並べました。
「カウンターポイント・リサーチ」は、「SKハイニックスは、強固な技術力を背景に、去年の1月から3月期にAI=人工知能用の高性能メモリーの第5世代、HBM3Eの量産に世界で初めて成功して以来、急成長を遂げている。ことし4月から6月期には、メモリー市場で1位をめぐってサムスンと激しい競争を繰り広げている」と分析しました。
なかでも、高帯域幅メモリーのHBMは、AIサーバーに欠かせない部品で、世界的に需要が急激に増加しています。
一方、サムスン電子の半導体事業は業績の低迷が続いています。
ことし4月から6月期の営業利益は去年の同じ期間に比べて55.94%減少して4兆6000億ウォンでした。
「カウンターポイント・リサーチ」は、「SKハイニックスは、下半期に、アメリカに本社のあるAMDやブロードコムにHBM3Eを供給する予定だが、最大の顧客であるエヌビディアとの取引は依然として不透明だ」と話しています。
今後のアメリカによる中国に対する輸出規制も業績に影響を与える可能性があるとみられています。