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政治

仏像返還受けた対馬の寺が韓国の浮石寺に仏像の3Dデータ提供

Write: 2025-07-07 10:06:55Update: 2025-07-07 11:56:19

仏像返還受けた対馬の寺が韓国の浮石寺に仏像の3Dデータ提供

Photo : YONHAP News

長崎県対馬市の観音寺は、14世紀に韓半島で栄えた高麗(コリョ)時代に作られ、所有権をめぐる裁判の末に去年、韓国から日本へ返還された仏像の3Dデータを、かつて所有権を主張していた韓国の浮石寺(プソクサ)に提供しました。
 
共同通信によりますと、観音寺の田中節孝元住職は6日、韓国中部の忠清南道(チュンチョンナムド)瑞山(ソサン)市にある浮石寺を訪れ、去年5月に韓国から返還された仏像の3Dスキャンデータを収めたUSBメモリーを、浮石寺の住職に直接手渡したということです。

これは、仏像の複製を制作するために浮石寺側が3Dデータの提供を要請したことを受けたもので、観音寺の田中元住職は、韓国の信徒のために提供を決断したということです。
 
浮石寺は、仏像の複製を3体制作する計画で、そのうち1体は初めて製作された当時と同じように金めっきを施し、本堂に安置する予定です。残りの2体は、忠南(チュンナム)歴史文化研究院などの施設で保管・展示される予定です。
 
この仏像は、14世紀の高麗時代末期に、日本の海賊によって略奪され、日本の寺で長らく保管されてきましたが、2012年10月、韓国人の窃盗団によって韓国国内に持ち込まれました。
 
浮石寺と観音寺は、長年にわたり所有権をめぐって訴訟を続けてきましたが、2023年10月、最高裁にあたる韓国大法院は「一定期間、問題なく占有していたのであれば、所有権が移転したと見なす」とする「取得時効」に基づき、観音寺に所有権があると判断しました。
 
この判決を受け、浮石寺は観音寺に仏像の一時貸与を要請し、100日間にわたって法要を行ったうえで、ことし5月、日本側に引き渡しました。

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