韓国政府が独自のAIモデルの開発に対する全面的な支援意思を示しているなか、通信業界でも独自開発のAIモデルを相次いでオープンソースとして公開しています。
韓国の環境に特化したLLM=大規模言語モデルを企業や個人、公共分野に公開することで、韓国型AIの大衆化が加速するものとみられます。
韓国の通信大手、SKテレコムは3日、「世界最高水準の韓国語処理能力を備えたLLMモデル『エイドットエックス4.0』の標準モデルと軽量モデル2種を、AI開発者用のプラットフォーム『ハギングフェイス』で公開した」と発表しました。
AIの知能の規模を示すパラメーター数は、標準モデルが720億個、軽量モデルは70億個となっています。
SKテレコムは、「今回公開したエイドットエックスモデルは、最高水準の韓国語処理効率を持ち、データセキュリティを考慮して設計された」としたうえで、「企業の内部サーバーに直接導入して使用できるオンプレミス方式で提供される」と説明しました。
SKテレコム独自のテストによりますと、同じ韓国語の文章を入力した際、アメリカのオープンAIの「GPT-4o」に比べておよそ33%高い効率を記録したということです。
一方、同じく韓国の通信大手、KTも3日、独自開発のAIモデル「ミドゥム2.0」のオープンソースをハギングフェイスに公開するとして、「韓国社会特有の言語と文化的文脈を精巧に反映できるようAIを学習させた」と強調しました。