北韓が休戦ライン一帯で鉄柵や防壁などを設置する工事を再開したことについて、国連軍司令部に通知したことがわかりました。北韓は、去年4月から南北の切り離しに向けた工事を進めています。
 
韓国政府の関係者によりますと、北韓は今月25日、DMZ＝非武装地帯一帯で南北の切り離しに向けた鉄柵や防壁などを設置する工事を再開したことについて、国連軍司令部に通知したということです。
 
北韓が国連軍司令部にDMZでの工事を通知したのは、去年10月以来8か月ぶりです。
 
北韓は去年、DMZ一帯に多数の兵力を投入し、鉄柵や防壁を建てる工事を長期間にわたって行いましたが、ことしは小規模にとどまっていると伝えられています。
 
北韓は最近、韓国政府が北韓向けの拡声器放送を中断したことを受け、韓国向けの放送を中断した一方、南北の切り離しを進めるための工事は続けています。
 
韓国国防部は「今回の北韓の通知は、南北間の緊張緩和と関連のある意味のあるメッセージと受け取れるが、まだ予断はできない」としたうえで、「我が軍は緊張緩和と偶発的な衝突の防止に向けて引き続き努力する」と述べました。