李在明(イ・ジェミョン)大統領は8日、大統領室の主要ポストとなる首席秘書官3人を新たに任命しました。
任命されたのは、政務首席秘書官、民情首席秘書官、それに広報疎通首席秘書官です。
このうち、政務首席秘書官には、与党「共に民主党」の禹相虎(ウ・サンホ)元国会議員が起用されました。
禹氏は、これまで院内代表や臨時執行部のトップを務めた重鎮で、党派色が薄く、与野党双方に幅広い人脈を持つとされていて、「与野党の協力を促進するうえで適任」と評価されています。
政務首席秘書官は、大統領室と国会との橋渡し役を担うポストであり、李政権が今後、積極的な立法活動を進める中で、国会との調整役としての役割が期待されています。
公務員の綱紀粛正や法務関連の対応を担う民情首席秘書官には、李大統領と司法研修院の同期で、元大邱(テグ)地方検察庁長の呉桄洙(オ・グァンス)弁護士が任命されました。
呉氏は検察の特別捜査部長なども歴任していて、一部では「政府が進める検察改革に逆行するのではないか」という懸念の声も上がっています。これについて大統領室は、「司法改革は法に基づいて進めるものであり、呉氏の改革への意志は確認している」と説明しています。
さらに、広報を担当する広報疎通首席秘書官には、中央日報の元記者で、ケーブルテレビ局JTBCの代表などを務めた李圭淵(イ・ギュヨン)氏が起用されました。
大統領室は、「李氏は韓国人として初めてアメリカの調査報道賞を受賞した記者」と紹介し、「国民との対話を最優先に取り組んでいく」としています。