4日に新たに就任した李在明(イ・ジェミョン)大統領は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領がソウル龍山(ヨンサン)に移転させた大統領の執務室を使わず、将来的には従来の青瓦台を執務室として使う方針を示しています。こうした中、青瓦台に入るまで、李大統領夫妻が使う居住区間としては、従来の漢南洞(ハンナムドン)の公邸が一時的に使われる予定です。
尹前大統領は、青瓦台を国民に開放するとして、巨額の費用を投じて、龍山にある国防部庁舎を新たに大統領執務室として整備したほか、漢南洞には公邸を新築し、居住していました。しかし、李大統領が青瓦台を執務室として使う方針を示したことで、補修作業には6か月程度かかるとみられています。
大統領室は5日、青瓦台の補修作業が完了し、執務室の移転が終わるまで漢南洞の公邸を居住空間として使用する方針を明らかにしました。
大統領室は、漢南洞の公邸が盗聴などセキュリティ上の懸念があるとしていますが、関係機関に及ぼす影響や移転による税金の無駄遣いを踏まえてこうした決定をくだしたものとみられます。
一方、李大統領が執務室を青瓦台に再び移転する意向を示しているなか、現在一般に公開されている青瓦台には、多くの観覧客が押し寄せています。
先月、青瓦台を訪れた観覧客はおよそ42万7千人で、前の月の26万1千人に比べて60%以上増え、およそ10万4千人だった去年の同じ月の観覧客を大幅に上回っています。