韓国では、ことし6月に通常より早めの夏休みを取る動きにあわせて、政府が宿泊支援クーポンを発行するなど、国内旅行の促進に乗り出しています。
6月には、大統領選挙に伴う3日の臨時の祝日と、6日の「顕忠日」と呼ばれる戦没者追悼の日があり、その間に年次休暇を取得すれば、土日を含め最大で6連休が可能となります。これを利用して、夏の繁忙期を避けて早めに休暇を取る人が増えるとみられています。
韓国政府は、こうした動きにあわせて、今月28日から最大5万ウォンの割引が受けられる宿泊クーポンを40万枚発行する予定です。これは3月に続き、ことし2回目の実施で、地域経済の活性化が目的です。
対象となるのは、東部の江原道(カンウォンド)や南部の済州道(チェジュド)、南東部の全羅道(チョンラド)などの地方の宿泊施設に加え、山火事の被害を受けた慶尚南道(キョンサンナムド)の山清(サンチョン)や河東(ハドン)、慶尚北道(キョンサンブクド)の安東(アンドン)なども含まれています。クーポンは、クーパントラベルやヨギオッテといった旅行予約サイトを通じて、先着順で利用できます。
また近年、気温の上昇を背景に、暑い夏の旅行シーズンを避け、前倒しになる傾向も見られます。
韓国文化体育観光部が実施した「2024年国民旅行調査」によりますと、去年の5月と6月に国内旅行をした人の割合は、いずれも前年を上回り、5月は2.3ポイント、6月は3.7ポイントの増加となりました。一方で、夏の本格的な休暇シーズンにあたる7月は1.2ポイント、8月は2.1ポイント、それぞれ減少しています。