Photo : YONHAP News / Korean Central News Agency
北韓の東南部の江原道(カンウォンド)にある大型リゾート地区、「元山(ウォンサン)葛麻(カルマ)海岸観光地区」のオープンが間近に迫っているもようです。
アメリカの北韓専門メディア「38ノース」は、「元山葛麻海岸観光地区」の開場イベントに向けた準備の様子が商業衛星写真で捉えられたと、現地時間19日に報じました。
衛星画像の提供や分析を行うアメリカの「プラネット・ラブズ」が、前日撮影した衛星写真には、リゾート海岸沿いに海辺の施設が並び、観覧席の設置作業が進められている様子が写っていました。
あちこちで行われていた工事はほぼ完了し、色とりどりの施設が設置されたウォーターパークも確認されました。
ただ、大規模なイベントや重要な式典、なかでも金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が出席すると見られる行事で設置される仮設ステージや宣伝スローガンの掲示板、レッドカーペットなどは見当たらないことから、開業式まであと数日残っている可能性があると「38ノース」は指摘しています。
北韓は、元山葛麻半島の長くて白い砂浜の「明沙十里(ミョンサシプリ)」などを観光資源として活用するため、2019年4月15日の故金日成主席の生誕記念日までの完成を目指して、2014年にこの地区の建設工事に着手しました。しかし、国連の制裁によって建設資材の需給に支障が出たことや、新型コロナの影響で2020年以降は事実上、工事は中止されていました。
「38ノース」によりますと、金委員長が去年7月に現地を訪れて以降、ことし5月までの完成を目指して工事が急ピッチで進められているということです。