ソウル郊外の京畿道(キョンギド)始興(シフン)市で、2人が死亡し、2人が重傷を負う連続殺傷事件が発生しました。警察は、犯行に関わったとみられる57歳の中国籍の男を19日夜に逮捕しました。
警察によりますと、事件が起きたのは19日午前9時半ごろ。始興市内のコンビニエンスストアで、女性の店主が刃物で刺され重傷を負いました。さらに午後1時半ごろには、コンビニの向かい側にある建物のオーナーの男性も刺され、けがをしました。
警察が現場周辺を調べたところ、コンビニ前に止まっていた車の所有者の自宅から男性1人の遺体が見つかりました。
さらに、防犯カメラの映像を解析した結果、犯行に関わった人物が中国出身の朝鮮族で57歳のチャ・チョルナム容疑者であることが判明。容疑者の自宅を捜索したところ、別の男性の遺体も発見されました。警察は、遺体で見つかった2人の男性は兄弟だとみられるとしています。
警察はチャ容疑者を公開手配し、午後7時すぎに始興市内の湖の近くで身柄を確保しました。取り調べに対し、チャ容疑者は犯行を認めているということです。
警察によりますと、被害者はいずれもチャ容疑者と個人的なトラブルを抱えていた人物とみられています。特に殺害された2人の被害者については、チャ容疑者が「3千万ウォン(日本円で約330万円)の貸し付け金があったにもかかわらず返してもらえなかった」と供述しており、経済的な事情が犯行の背景にあった可能性が指摘されています。
警察は殺人などの疑いで詳しい動機や事件の経緯を調べています。