大統領選の公式選挙運動が4日目に入っているなか、与党「国民の力」では、尹錫悦（ユン・ソンニョル）前大統領との関係を整理すべきだという声が高まっています。
 
「国民の力」の大統領候補の金文洙（キム・ムンス）前雇用労働部長官が支持率30%の壁を超えて中道層を取り込むためには、尹前大統領との関係に区切りをつける必要があるとの認識が広がっています。
 
金前長官は14日、記者団の質問に対し、「尹前大統領の離党については、本人の判断に委ねるべきだ」とコメントしました。
 
党の一部から出ている除名や離党勧告などの強制措置については一線を画す姿勢を示しつつも、尹前大統領との関係を整理する必要性については肯定も否定もせず、曖昧な立場を維持しています。
 
そのため、15日に就任する予定の金竜泰（キム・ヨンテ）非常対策委員長を中心に、党と選挙対策委員会の執行部が関係整理を行うとの見方も出ています。
 
金委員長はラジオ番組に出演し、「『弾劾は正当だった』という認識は多くの国民が共有している」としたうえで「弾劾という川を越えるためのプロセスを今週中に完了する」と述べました。
 
「弾劾の川を越えるための措置」について具体的な言及は避けたものの、党として何らかの形で尹前大統領との関係に終止符を打つ考えを示したものとみられます。