韓国の貿易や投資による収入と支出を示す経常収支は、ことし3月は、91億4000万ドルの黒字で、23か月連続の黒字となりました。
韓国の中央銀行に当たる韓国銀行が9日、発表したところによりますと、ことし3月の経常収支は91億4000万ドルの黒字だったということです。
これで、23か月連続の黒字を記録しました。
黒字幅は去年の同じ月に比べて22億ドル、そして、ことしの前の月に比べても20億ドル、いずれも拡大しました。
1月から3月期の黒字額は累計で、去年の同じ期間に比べておよそ30億ドル多い192億6000万ドルに上りました。
3月の経常収支を項目別にみると、もっとも大きな割合を占める貿易収支が84億9000万ドルの黒字でした。
輸出は、半導体の回復とコンピューター関連の輸出の増加に支えられ、去年の同じ月に比べて2.2%増えました。
これに対して、石油製品と鉄鋼製品の輸出は減少しました。
輸入は、エネルギー価格の下落により、石炭・石油製品・原油などの原材料の輸入が7.5%減少しましたが、半導体製造装置などの資本財の輸入が14.1%増え、全体として2.3%増えました。
サービス収支は、22億1000万ドルの赤字となりましたが、赤字幅は去年の同じ月と、ことしの前の月に比べていずれも小さくなりました。
このうち「旅行収支」が7億2000万ドルの赤字でした。
韓国銀行の関係者は「ことし2月と異なり、3月は汎用半導体の価格が前の月に比べて上昇したほか、高付加価値半導体の需要も増えた。鉄鋼の輸出は、世界経済の動向により減少したが、アルミニウムは増加し、トランプ関税の影響が大きく反映されたとは言い難い。関税の影響は4月以降に現れるとみられる」と説明しています。