第21代大統領選挙まで28日と迫るなか、与党「国民の力」では、予備選挙で最終候補に選出された金文洙(キム・ムンス)氏と無所属で出馬した韓悳洙(ハン・ドクス)前国務総理の一本化をめぐって2日連続で議員総会を開き、議論を行っています。
「国民の力」は休日だった5日の夕方に緊急の議員総会を開き、候補一本化の問題をめぐって意見を交わしました。
党内では、討論会の段階で「予備選挙後に一本化を進める」とまで約束していた金氏が、大統領候補に決まると急に態度を変えたことに対し、疑問の声が広がっています。
韓氏は現在、世論調査で与党陣営のなかで最も高い支持を得ていることから、一刻も早く一本化を進めたい考えですが、金氏は今後の一本化で有利な立場を確保するために、時間を引き延ばす戦略を取っているという見方も出ています。
「国民の力」の議員らは、候補の一本化は必要不可欠であり、金氏が早急に一本化の構想を明らかにすべきだとの認識で一致しました。そのため、6日午後にも再び議員総会を開いて議論を続ける予定です。
党内では、遅くとも大統領選候補者登録が行われる10日から11日までに一本化を完了すべきだという意見が支配的だということです。
この期限を過ぎると、投票用紙の印刷が始まる25日まで長期の交渉が続き、かえって国民の支持を失う結果につながりかねないとの懸念も出ています。
「国民の力」の権性東(クォン・ソンドン)院内代表は、野党「共に民主党」候補の李在明(イ・ジェミョン)氏に批判的な勢力が集結する「ビッグテント」に触れながら、「まず『ビッグテント』に同意する候補者同士で一本化を進め、徐々に勢力を拡大していくべきだ」としたうえで、「選挙において『美しい敗北』など存在しない。勝利のために一本化を進めるべきだ」と強調しました。
この発言は、金氏や韓氏だけでなく、「改革新党」の李俊錫(イ・ジュンソク)氏、「新未来民主党」の李洛淵(イ・ナギョン)氏を含めて一本化を進めるべきだというメッセージとみられています。