最大野党「共に民主党」の大統領候補、李在明（イ・ジェミョン）前代表が、公職選挙法違反の罪に問われた裁判で、日本の最高裁判所にあたる大法院が、控訴審の無罪判決を取り消し、ソウル高等裁判所で審理をやり直すよう命じました。
 
李氏に対する大法院の宣告が1日午後3時に行われ、大法院は、控訴審の無罪判決を取り消し、ソウル高等裁判所に差し戻しました。
 
李氏は、「共に民主党」の大統領選候補だった2021年、不正疑惑のあった都市開発事業や土地用途の変更をめぐり、事実と異なる内容を公に発言したとして、公職選挙法に違反した罪に問われていました。
 
1審では執行猶予付きの懲役刑、控訴審では無罪判決が下されていました。

今回、大法院は李氏の発言の一部について「虚偽事実の公表」にあたると判断し、再び高等裁判所で審理をやり直すよう命じました。
 
大法院が控訴審の無罪判決を取り消し、再上告審を経て大法院で最終判決が下されることになったため、来月3日の大統領選までに最終判決が出ない見通しで、李氏の大統領選出馬には影響がないものとみられます。
 
この裁判は、韓国の有力な次期大統領候補に対するものであったことから、大法院の全員合議体で審理が行われ、判決の言い渡しの様子は異例にもテレビ中継で生放送されました。