韓国で、与党系の有力な大統領候補と目される、韓悳洙(ハン・ドクス)国務総理が、大統領選への出馬に向けた準備を進めているとみられています。来月1日から3日にかけて、出馬を表明する見通しです。
関係者によりますと、韓国務総理の側近である孫栄澤(ソン・ヨンテク)国務総理秘書室長が、28日、辞表を提出しました。この動きを受けて、韓国務総理の出馬が近いとの見方が強まっています。
韓国務総理自身も、来月初めに権限代行職を辞任し、大統領選への出馬を表明する方向で調整していると伝えられています。
国務総理室の関係者は28日、聯合ニュースの取材に対し、韓国務総理の辞任と大統領選出馬の表明が、来月1日から3日の間に行われると明らかにしました。
一方、与党「国民の力」では、2次予備選の結果発表を翌日に控え、韓国務総理の出馬が確実視されるなかで、予備選の結果に対する関心も一段と高まっています。
現在、「国民の力」の候補としては、金文洙(キム・ムンス)前雇用労働部長官、安哲秀(アン・チョルス)国会議員、韓東勲(ハン・ドンフン)前党代表、洪準杓(ホン・ジュンピョ)前大邱(テグ)市長が争っています。
誰が最終候補に選ばれるかによって、韓国務総理との候補一本化や、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)前代表との対決構図にも影響を及ぼす見通しです。
28日に発表されたリアルメーターの世論調査では、「次期大統領にふさわしい人物」として、李在明前党代表が48.5%でトップとなっています。続いて金文洙前雇用労働部長官が13.4%、洪準杓前大邱市長が10.2%、韓東勲前党代表が9.7%、安哲秀議員が2.5%となっています。
なお、韓国務総理はまだ正式に出馬を表明していないため、今回の世論調査の選択肢には含まれていません。
もし韓国務総理が出馬を表明し、与党勢力の候補が一本化された場合、李在明前代表に対してどれだけ支持を広げられるか、今後の展開が注目されます。