韓国空軍は、訓練中だった空軍機から機関銃や燃料タンクが落下した事故について、パイロットがヒーターの風量を調節しようとしていたところ、誤って非常投下ボタンを押したことが原因だったと明らかにしました。
今月18日夜8時13分頃、江原道(カンウォンド)原州(ウォンジュ)の空軍基地を離陸した空中統制攻撃機「KA-1」から、夜間模擬射撃訓練中に、機関銃などを収めた「ガンポッド」2つと燃料タンク2つが落下する事故がありました。
「ガンポッド」の中には機関銃2丁と実弾250発が入っていて、燃料タンクは空の状態でした。
幸い、落下地点が山岳地域だったため、民間の被害はありませんでした。
空軍の事故調査委員会が21日発表したところによりますと、パイロット2人のうち、後部座席に乗っていたパイロットによる操作ミスが原因だったことが明らかになりました。
ヒーターの風が視野を妨げたため、風量を調節しようとしていたところ、誤って非常投下ボタンを押したということです。
非常投下ボタンは、非常時に安全な着陸を確保するため、燃料タンクなど、戦闘機外部の装着品を地上に落とす装置です。
韓国空軍は、事故の現場から実弾5発と燃料タンク1つを除いたほとんどの落下物を回収したと発表しました。
また、事故の原因が明らかになったことを受け、韓国空軍は、中止していた飛行訓練を22日から再開しました。
一方、今月6日にも、韓国北部で韓国軍の戦闘機「KF⁻16」2機が韓米合同訓練中に爆弾を誤って演習場の外に投下する事故が発生していて、空軍への批判が高まっています。