サムスン電子は、半導体分野の業績が振るわないなか、スマートフォンの好調な販売に支えられ、ことし1月から3月期の営業利益が市場の予想を上回りました。
サムスン電子が発表したところによりますと、ことし1月から3月期の営業利益は、前の年の同じ時期に比べて0.15%減って6兆6000億ウォンを記録し、5兆ウォン程度とされた市場の予想をはるかに上回る業績となりました。
売上も79兆ウォンと、前の年の同じ時期に比べて10%近く増加しました。四半期として過去最高となった、去年7月から9月期の79兆1000億ウォンに迫る勢いです。
市場からは、HBM=広帯域幅メモリーの納品遅れと汎用メモリーの値下がりにより、業績悪化が予想されていましたが、ことし2月に発売された新機種「ギャラクシーS25」シリーズの販売が好調だったうえ、DRAMの出荷量が増え、市場の予想を大きく上回る業績となりました。
事業部門別の業績は公開されていませんが、スマートフォンを担当するMX事業部では営業利益が4兆ウォンを超えるものとみられます。
一方、半導体を担当するデバイスソリューション部門の営業利益は、1兆ウォン前後とみられます。
業界では、メモリー価格の上昇により、ことし4月から6月期以降のサムスン電子の業績に対する期待が高まっていますが、アメリカ政府による関税措置と半導体の不振などが足かせになるものと分析されます。