尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の罷免の是非を判断する弾劾裁判の宣告を2日後に控えて、憲法裁判所の裁判官らは、すでに結論を出していて、宣告当日まで、決定文の作成に専念するとみられています。
憲法裁判所は1日、尹大統領の弾劾裁判の決定を4日に言い渡すと発表しましたが、裁判官らは、すでに1日の時点で評議を開き、国会の弾劾訴追を受け入れるか、棄却・却下するかの結論をある程度導き出しているとされています。
このため、裁判官らは、宣告当日まで決定文の文言の細かい修正などに専念するとみられています。
宣告当日には、裁判官の会議が予定されておらず、決定文は遅くても3日の午後にも、完成するとみられています。
憲法裁判官8人のうち6人以上が弾劾訴追を受け入れれば、尹大統領は罷免され、公職選挙法にしたがって60日以内に大統領選挙が行われることになります。
これに対して、棄却や却下の決定が下されれば、尹大統領は職務停止から111日で職務に復帰することになります。
尹大統領は弁論がすべて終わった先月8日以降、龍山(ヨンサン)区漢南洞(ハンナムドン)にある公邸で暮らしています。
ほとんどの弁論期日に出廷していただけに、宣告当日にも憲法裁判所に出廷する可能性がありますが、まだ決まっていないということです。
ただ、弾劾裁判は、刑事裁判とは異なり、尹大統領の出席は義務付けられていません。
一方、憲法裁判所の周辺では、2日、警察バスによるバリケートが張られるなど、厳しい警備態勢が敷かれ、緊張が高まっています。