日本の植民地時代に水没事故によって朝鮮人136人を含む183人が犠牲になった山口県宇部市の海底炭鉱「長生炭鉱」で、1日、韓国と日本の民間のダイバーが遺骨回収に向けた共同の潜水調査を行いました。
共同通信によりますと、日本の市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」が1日に開始した3回目の調査には、韓日両国のダイバーが参加したということです。
この団体は、大阪市の水中探検家、伊左治佳孝さんの協力を得て、去年10月とことし1月と2月の2回にわたって調査を行っています。
3回目となる今回の調査には、伊左治さんだけでなく、韓国の民間のダイバー2人も加わって、4日まで潜水調査を行うということです。
長生炭鉱では1942年2月、坑内へ海水が流れ込む事故が発生し、朝鮮人136人と日本人47人の合わせて183人が死亡しました。
しかし、いまだに犠牲者の遺骨の回収や、事故の経緯などの真相解明は行われていません。
日本政府は、遺骨のある位置が不明で、政府レベルでの調査は難しいとする立場を表明しています。
こうしたことから、日本の市民団体は、クラウドファンディングで資金を募り、去年10月から独自の潜水調査を始めています。