韓国の貸し家の家賃を毎月払う「ウォルセ」の割合が初めて60%を超えたことがわかりました。
韓国国土交通部が1日に発表した2月の住宅統計によりますと、住宅の賃貸借取り引きで「ウォルセ」の割合が61.4%と、初めて60%を超えたということです。
「ウォルセ」の割合は、おととしに55.2%と初めて50%を超え、去年57.5%、ことし61.4%と上昇を続けています。
なかでも、マンション以外の低層のアパートなど集合住宅の場合、地方では「ウォルセ」の割合が82.9%ともっとも高く、ソウルで76.1%、首都圏で73.2%となっていました。
韓国の貸し家の制度には、毎月家賃を払う方式の「ウォルセ」と、家賃を支払わない代わりに住宅購入価格の6割程度の保証金を預けて契約終了時にそのまま返してもらう「チョンセ」というものがありますが、これまでは、住宅価格が高騰する中で、賃貸借取り引きのほとんどが「チョンセ」でした。
しかし、最近、賃貸契約が終わっても保証金が返還されない「チョンセ」詐欺が韓国で大きな社会問題となったことや、低金利が続いた影響で、大家側としては「チョンセ」でもらった保証金を銀行に預けるより、収益率が高い「ウォルセ」を好む傾向が強まったことから「ウォルセ」が大幅に増えたものとみられます。