韓国とアメリカが、韓半島有事の際を想定して行う定例の合同軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾)」が20日、終了しました。
今回の演習では、北韓とロシアの軍事協力や武力紛争の分析で導き出された北韓軍の戦略と戦術、そして戦力の変化など、現実的な脅威をシナリオに反映したうえで、陸海空など伝統的な戦場だけでなく、宇宙やサイバー、電磁波などさまざまな領域で演習が行われました。
また、最近の国際紛争で偽情報への対応が重要になっていることを受け、北韓が意図的に流布し得る視覚情報に対応する訓練も行われたということです。
「フリーダムシールド」の期間中、韓国軍と官民、警察、消防が参加する統合防衛訓練も238件行われ、ドローンによる原発や港湾など国家重要施設へのテロ、不特定多数が利用する施設の爆発や火災などを想定した訓練も実施しました。
「フリーダムシールド」が始まった10日、北韓は、合同軍事演習を「韓半島の緊張を高める挑発的な妄動」だと非難する声明を発表し、弾道ミサイル数発を発射しましたが、その後は沈黙を守っています。
朝鮮中央通信も12日付けの論評で批判して以降、「フリーダムシールド」に触れていません。
これについて韓国統一部の当局者は、「ロシアに兵士を派遣したなかでウクライナの停戦交渉が進んでいるなど、対外的な不確実性が高い状況が影響しているだろう」と分析しています。