尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による非常戒厳宣言から100日目となる12日、弾劾裁判の宣告日が近づいていることから、与野党は、世論を自分たちに向かわせるための集会や街での行進をおこなっています。
与党「国民の力」の議員62人は12日、憲法裁判所の前で、尹大統領の弾劾裁判の却下や棄却を求めて夜通し続いているリレー集会に、5人1組で参加しました。
議員らは、「仮に非常戒厳が憲法違反や法律違反に当たるとしても、過半数を占める最大野党『共に民主党』が国会で『一党独裁』を行っているいることの深刻さを考慮し、棄却を決定するよう求める」と訴えました。
「国民の力」の執行部は前日の11日、「共に民主党」のように憲法裁判所に圧力をかけるための集会は開かない方針を固めていますが、総議員108人の半数以上にあたる62人が個人的に集会に参加したものです。
これに対して、「共に民主党」などの議員200人あまりは12日、尹大統領の罷免を求めて国会から集会場所の光化門(クァンファムン)までの区間を歩いて行進しました。
与野党は、互いの世論操作のための行動に対する批判の声も強めました。
「国民の力」の権性東(クォン・ソンドン)院内代表は、「野党が仕事すべき場所は国会だ」としたうえで、「早期大統領選による李在明(イ・ジェミョン)氏の権力獲得のための政治闘争だけに明け暮れている。これは、国民への裏切りだ」と非難しました。
これに対して「共に民主党」の李在明代表は、懇談会で「国民の力」に向けて「特定の少数の集団が内乱、軍事反乱という罪を犯したにもかかわらず、それをかばっているのが理解できない」と非難しました。