移動通信システムの国際標準仕様を策定している国際的な標準化団体「3GPP」は、6G=第6世代移動通信システムの標準仕様の開発について話し合う初のワークショップと技術総会を、韓国・仁川(インチョン)で10日から始めました。
「3GPP」は、世界の7つの標準化団体が共同で設立した移動通信標準化団体で、2030年に商用化が予定されている6G技術の標準仕様を開発しています。
韓国科学技術情報通信部によりますと、韓国は、ITU=国際電気通信連合で、6Gの目標サービスや中核的な性能などを盛り込んだ「6Gビジョン」の承認に向けた取り組みに積極的に参加したということで、これをもとにした標準仕様の作成に向けた3GPPの初の会議が韓国で開かれることになりました。
今回の会議には、移動通信事業者やメーカーなど、これまでの通信事業者のほか、衛星や自動車、情報技術、コンピューティングなど通信インフラを活用する事業者から1000人あまりの専門家が参加しています。
3GPPは、12日から開催される技術総会で6Gの研究範囲を決め、本格的に6G技術の研究に乗り出します。
韓国科学技術情報通信部の関係者は、「6Gの青写真であるITUのビジョンを韓国主導で開発したことに加え、本格的な標準開発も韓国で始まるのは、韓国が6G時代の主役になるための努力の一環だ」としたうえで、「韓国政府は、国内の産業界が提示した技術が6Gの標準技術に承認されるよう積極的に支援する」と述べました。