ロシアとの軍事協力を強化している北韓は、ロシアから小型無人機=ドローンの操縦法や戦術の伝授を受けているもようです。
韓国の情報機関、国家情報院は5日、ロシアに派遣された北韓兵が、ロシアからドローンの操縦法や戦術の伝授を受けているとみられる状況を確認し、無人機の分野でロ朝の協力の可能性を注意深く見守っていると明らかにしました。
北韓は去年10月にロシアに北韓軍兵士1万2000人を派遣したのに続いて、ことし初めに1500人を追加で派遣していて、その見返りにロシアから無人機技術の伝授を受けているという見方が出ています。
ウクライナとの戦闘で北韓が派遣した兵士たちがドローン攻撃を受け、多くの死傷者が出ていることから、これに備えるためのドローン対応戦略も習得しているとみられています。
金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は去年11月に、自爆攻撃型無人機の性能試験を行う現場を視察し、「1日でも早く生産システムを構築し、本格的な量産に入らなければならない」と強調しています。
サイズが大きく、破壊力のあるドローンは、従来の防空網で対応できますが、小型で、木製や段ボール製のものは探知が難しいため、北韓は、こうした安価なドローンに注目しています。
北韓が2017年に韓国側に飛ばし、江原道(カンウォンド)に墜落した小型無人機がこの類のもので、北韓はこのような小型ドローンを一気に数百機送り込み、混乱を引き起こす戦略だとされています。
韓国軍の関係者は、「2017年には、北韓が韓国に飛ばした無人機を事前に探知できなかったが、いまは可能だ。北韓がドローン技術を確保する間、われわれも対応能力を高めている」と説明しています。
韓国軍は、小型ドローンを撃墜する国産のレーザー兵器を昨年末に開発し、実戦配備しています。