尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の罷免の是非を判断する弾劾審判の最終弁論が25日、午後2時から始まりました。尹大統領が国民に向けたメッセージを送るかなど、注目が集まっています。
現職の大統領が憲法裁判所で直接、最終意見陳述に臨むのは、憲政史上初めてのことです。
弾劾が認容される場合、尹大統領にとって最後の公開演説ともなり得るため、「非常戒厳」の宣言に対する国民に向けた謝罪やメッセージが必要だという指摘が出ています。
与党「国民の力」の権性東(クォン・ソンドン)院内代表は、尹大統領の弾劾審判の最終弁論について、「『非常戒厳』の宣言によって国民に大きな不便と政局の不安定をもたらした点について、国民に対する謝罪が入るべきだろう。また、弾劾宣告によって国が分裂することなく、統合されなければならないという内容も盛り込まれるべきだと思う」と語っています。
尹大統領の弁護団によりますと、ソウル拘置所に収監されている尹大統領は、自ら最終陳述を準備したということです。
一部では、最終陳述に大統領の任期短縮のための憲法改正案が盛り込まれる可能性もあるという声が上がっていますが、尹大統領側はこれを否定しています。
これまで憲法裁判所では10回にわたり、弁論が行われました。
最終弁論は、尹大統領は出席していませんが、午後2時から始まりました。尹大統領は、国会側の発言が終わったあと、午後4時頃に出席するものとみられています。