国連安全保障理事会は、ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから3年目を迎えた24日、アメリカ主導で提出された、ロシアに対して責任を追及することなく、紛争の早期終結を求める決議案を採択しました。
アメリカ・ニューヨークの国連本部で現地時間の24日に開かれた国連安保理の会議で、アメリカが提案したこの決議案は、賛成10票、反対0票、棄権5票の賛成多数で採択されました。
この決議案には、ロシアの侵攻を批判する文言が含まれておらず、イギリスやフランスなどヨーロッパの5か国が棄権しましたが、アメリカやロシア、中国など10か国の理事国が賛成し、常任理事国の反対が1票もなかったため、可決となりました。
韓国は賛成票を投じました。ただ、黃浚局(ファン・ジュングク)国連大使は、議決後に「アメリカが提案した決議案に賛成票を投じたが、国連安保理常任理事国であるロシアの主権国家に対する侵攻が盛り込まれなかったことは遺憾だ」と述べました。
これに先立って、24日午前に開かれた国連総会では、ウクライナが提案した、ロシアを糾弾する内容が盛り込まれた決議案が賛成94票、反対18票、棄権65票で採択されました。
アメリカやロシアは反対しましたが、韓国はこの採決でも賛成票を投じました。
この決議案は、ウクライナ戦争を「ロシアによるウクライナへの全面的な侵攻」と規定し、ロシアを糾弾する内容が盛り込まれた、過去の国連総会決議案の履行の必要性を強調しています。