賃金労働者の働き口に占める新規採用の割合が、去年7月から9月期に過去最低だったことがわかりました。
韓国統計庁が20日に発表したところによりますと、去年7月から9月期の賃金労働者の働き口のうち新規採用は、582万8000件でした。
2022年の同じ期間に620万7000件だったものが、おととしは15万件減って605万3000件、去年は20万件以上減って582万8000件と、2年連続で減少しました。
働き口は、労働者が占める「雇用の位置」を指し、就業者とは異なる概念です。仮に、平日は会社勤めをして、週末には塾の講師をする場合、就業者数は1人ですが、働き口は2件と集計されます。
このうち、新規採用の働き口は、その期間に転職または退職したり、新たな働き口ができたりして、新規に採用されたことを指します。
去年下半期の経済成長率が予想を下回り、内需不振が長引くなど、景気低迷の影響で、新たな働き口が減ったとみられます。
全体の働き口に占める新規採用の割合は去年7月から9月期に28%まで下がりました。
これは統計を取り始めた2018年以来、もっとも低いものです。
なかでも、全体の働き口のうちもっとも高い割合を占める製造業の新規採用は19.9%となり、初めて20%を割り込みました。
半導体を中心に業績が持ち直しても、こうした業種は、雇用創出力が小さいたため働き口には影響が低かったためとみられています。
消費との関連の高い卸売・小売業、宿泊および飲食店業の新規採用の割合も下落が続きました。
年齢別にも、新規採用の割合はすべての年齢層で7月から9月期としては過去最低となりました。