尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領を支持する40代の男性が14日、ソウルの中国大使館に侵入した事件について、外交部は、再発防止のため、中国大使館や警察と緊密に意思疎通していると明らかにしました。
外交部の当局者は17日、「政府は、韓中両国間の友好な気持ちを高め、相互理解を増進するために中国側とさまざまな分野で交流・意思疎通を続けてきている」としたうえで、「似たような事件が再発しないよう、韓国駐在中国大使館や管轄警察と緊密に意思疎通している」と述べました。
尹大統領は、「非常戒厳」を宣言した際、野党が圧勝した去年4月の国会議員総選挙で不正選挙があったと主張しましたが、最近、保守派を中心に中国が選挙に不正に介入したという疑惑が広まり、尹大統領の支持者を中心に反中感情が高まっています。
尹大統領の支持者であることが判明した40代の男性は14日、アメリカ・マーベル社のキャラクター「キャプテン・アメリカ」のコスチュームを着てソウルの中国大使館への乱入を試み、逮捕されました。
男性は、乱入を試みる前に「中国大使館にテロを行う」と話していたほか、逮捕後に「反中感情を伝えるためにやった」と供述しているということです。
男性は、尹大統領の防御権を勧告する案件をめぐる国家人権委員会の会議が開かれた10日、ほかの尹大統領の支持者らとともに、尹大統領の弾劾に賛成する勢力などの出入りを防ぐため、国家人権委員会が入居している建物のエレベーターを塞ぐなどの騒動を起こしていました。