北韓は近く、アメリカ本土を攻撃できるICBM=大陸間弾道ミサイルの生産を始める可能性があるというアメリカ軍の分析が出ました。
現地時間の13日に開かれたアメリカ議会上院の軍事委員会で、アメリカ北方軍のグレゴリー・ギヨット司令官が提出した報告書によりますと、「北韓は、固体燃料のICBMを開発したことで、発射準備の時間を短縮したため、アメリカのミサイル発射前の警告システムを最小限に抑えながら、アメリカ全域の目標に核弾頭を飛ばすことができるだろう」と説明しました。
北韓は去年10月31日、新型ICBM「火星(ファソン)19」の発射実験を行いました。
ギヨット司令官はまた、「金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が戦略兵器に関する計画を研究開発の段階から生産と配置の段階にシフトしようとしており、北韓が保有するICBMの数が急激に増加する可能性がある」としたうえで、「アメリカ北方軍司令部に弾道ミサイルを防御する力量があるかについての確信が弱まった」としました。
トランプ大統領は、アメリカ本土をミサイル攻撃から守るため、イスラエルの「アイアンドーム」のような防空システムを構築すべきだと主張していますが、ブルームバーグ通信は、今回のギヨット司令官の発言は、トランプ大統領の構想にとって追い風となる見通しだと報じました。