中国と韓国の外交・国防当局の高官が18日にソウルで「外交安保対話」を開催し、韓半島情勢について議論しました。
韓国側が、ロシアのプーチン大統領による北韓訪問に深い憂慮の意を示したのに対し、中国側は、韓半島問題の解決に向け、建設的な役割を全うするとした従来の立場を改めて確認しました。
外交部によりますと、韓国外交部の金烘均(キム・ホンギュン)第1次官と中国外交部の孫衛東(そん・えいとう)副部長は、18日に開かれた韓中外交安保対話で、両国関係をはじめ、韓半島問題や国際情勢などについて、およそ6時間にわたり議論したということです。
韓中外交安保対話は、両国の外交部と国防部が参加する「2プラス2」の枠組みで、今後定例化する方針です。
韓国側は、北韓が弾道ミサイルの発射をはじめ、ごみや汚物をぶら下げた風船を韓国側に飛ばすなどの挑発行為を相次いで行ったことで、韓半島の緊張が高まっているなか、プーチン大統領が北韓を訪問することに対し、深い憂慮の意を示しました。
そのうえで、プーチン大統領の訪朝が、韓半島の平和と安定を脅かすと指摘し、不法な軍事協力の強化につながってはならないと強調しました。
さらに韓国側は、ロシアと北韓の軍事協力の強化に伴う韓半島の緊張の高まりは、中国の利益にも反するとして、韓半島の平和と安定、それに非核化に向けて、建設的な役割を果たすよう求めました。
これに対し中国側は、韓半島をめぐる中国の政策に変わりはなく、韓半島問題の解決に向け、建設的な役割を全うすると強調したということです。