西アフリカ・ギニア湾のベナン沖で先月、武装グループによって拉致された韓国人船員5人が、およそ1か月ぶりに無事解放されたことがわかりました。
外交部によりますと、25日午前5時50分ごろ、ナイジェリア南部で韓国人船員5人が解放されたということです。
西アフリカのベナン沖で武装グループによって拉致されてから31日ぶりです。
拉致当時、この5人は、ベナン南部のコトヌー港からおよそ111キロ離れた海上でガーナ船籍の漁船に乗ってマグロ漁をしていました。
5人の健康状態はおおむね良好で、ナイジェリアの韓国大使館が用意した安全な場所で保護されているということです。
5人は航空便が手配され次第、船籍国のガーナに戻る予定です。
外交部は、拉致した武装グループや具体的な解放の経緯については明らかにしませんでした。
ギニア湾での韓国人の拉致事件はことしに入って、5月に続いて2件目です。
ギニア湾では去年、世界の海賊による拉致事件の42%、船員の拉致の90%が発生しています。
これまで拉致事件が多発していた東アフリカのソマリア沖で、取り締まりが強化されたためです。
政府は近隣国など国際社会との連携を通じて、拉致を予防する方策を講じるほか、危険な海域での操業は自粛するよう勧告しています。