マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツ氏が今月20日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に書簡を送り、「韓国の新型コロナウイルス感染症への対応に感銘を受けた」として、厳しい時期に示された文大統領のリーダーシップと世界の保健問題への取り組みに感謝の意を表明しました。
ビル・ゲイツ氏は書簡で、妻のメリンダ氏とともに2000年に設立した慈善基金団体の「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」が支援する韓国のワクチン製造会社「SKバイオサイエンス」のワクチン開発について、「成功すれば来年6月から年間2億個のワクチンを生産できる」として期待感を示しました。
「SKバイオサイエンス」はことし5月に、この財団からおよそ44億ウォンの支援金の提供を受けることになったと発表しています。
またビル・ゲイツ氏は、韓国政府と「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」がつくった「RIGHT FUND」への出資も拡大すると明らかにしました。
このファンドは2018年に、「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」と韓国保健福祉部、韓国のバイオ企業が共同で設立したもので、感染症対応技術の開発プロジェクトに2022年までに500憶ウォンを支援します。
さらにビル・ゲイツ氏は、韓国が新型コロナウイルス感染症の治療とワクチンの公平で公正な普及に向けた世界の連携を支持していることにも敬意を表しました。
文大統領はビル・ゲイツ氏とワクチンや治療薬の開発など、新型コロナウイルス感染症に関する協力策について話し合うため、ことし4月に電話会談していますが、ビル・ゲイツ氏から書簡を受け取ったのは初めてです。