韓国政府は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて韓国人の入国を禁止している国からの渡航者に対して短期滞在のビザ免除措置を停止し、入国制限を拡大する方針を明らかにしました。
これは8日、政府世宗（セジョン）庁舎で開かれた中央災害安全対策本部の会議で、丁世均（チョン・セギュン）国務総理が明らかにしたものです。
このなかで丁総理は「新規感染者のうち、最近は海外での感染に関連した事例が半数近くを占めている。今月1日から、入国者全員に対して2週間の自宅待機を義務付けているが、入国者が1日5000人あまりに上り、管理が難しくなっている」と懸念を示しました。
そのうえで、「開放性という根幹は維持するが、相互主義の原則にもとづいて制限を強化する」とし、韓国人の入国を禁止している国に対して短期滞在のビザ免除措置などを暫定的に停止し、外国人の不要不急の入国制限を拡大する方針を明らかにしました。
こうした措置は、政府が今月1日からすべての入国者に対して自宅待機を義務付けていますが、自宅待機をしている人が4万人を超え、防疫当局の管理能力の域を超えたという指摘が出ているためとみられます。
一方、自宅待機中の人にGPS機能で位置を確認できる腕輪を装着させることについては、「国民の意見を収集して近く結論を出す」としました。