収賄罪などに問われ2017年から収監中の朴槿恵（パク・クネ）前大統領は、弁護士を通じて初のメッセージを伝え、野党に統合するよう呼びかけました。
朴前大統領の弁護人は４日、国会で記者会見を開き、朴前大統領の手紙を朗読しました。
この手紙で朴前大統領は、「多くの人が無能で偽善的かつ独善的な現政権によって、生活が日増しに厳しくなっていると訴えている」として、文在寅（ムン・ジェイン）政権を批判しました。
朴前大統領はまた、野党の統合を強調し、保守系の最大野党「自由韓国党」と中道保守系の野党などが合併した新党「未来統合党」を支持する考えを示しました。
このような朴前大統領のメッセージに対して、「未来統合党」の黄教安（ファン・ギョアン）代表は、歓迎の意を表し、党の一部では朴前大統領の釈放を要求する声も上がりました。
一方、与党「共に民主党」や革新系の野党「正しい未来党」と「対案新党」それに「民主平和党」の3党が合併した「民生党」、同じく革新系の「正義党」は獄中からの扇動だとして批判しました。
総選挙を40日後に控えた時点で朴前大統領のメッセージが公開されたことをめぐっては、野党の団結に追い風となるだろうという見通しや、弾劾された大統領の政治介入は否定的な影響を及ぼしかねないとする分析が出ています。