康京和(カン・ギョンファ)外交部長官とアメリカのポンペイオ国務長官は14日、アメリカ・サンフランシスコで外相会談を行い、アメリカが要請した韓国軍のホルムズ海峡への派遣や北韓の非核化交渉と南北協力、韓米防衛費分担金交渉などについて議論するものとみられます。
特に、アメリカとイランの間の緊張の高まるなか、韓国軍のホルムズ海峡への派遣について、どのような議論がなされるかに注目が集まっています。
また、日本の茂木敏充外相も、同じ時期にサンフランシスコを訪問するとしていて、韓日外相会談のほか、韓日米3か国による会談も開かれる可能性があります。
会談でポンペイオ長官は、韓国に対して「ホルムズ海峡での共同防衛」を要請する可能性がありますが、政府はイランとの経済的関係や中東地域に住む国民の安全などを考慮し、アメリカの要請に応えるかどうか、難しい判断を迫られることになります。
これについて、政府当局者は12日、「ホルムズ海峡での共同防衛について、どのように貢献するかについてはまだ決まっていないため、韓米外相会談で『検討中』とする趣旨の内容を伝えるしかない」と話しています。
今回の韓米外相会談では、韓半島の非核化と恒久的な平和定着に向けた協力策についても議論されるものとみられます。
北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が、新たな戦略兵器による挑発を予告しているなか、両外相は、北韓の挑発を抑制し、対話のモメンタムを維持するためのメッセージを北韓に送るとの観測が出ています。
また、康長官が、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が新年の辞で明らかにした「南北協力事業」について説明し、アメリカの協力を要請するものと見られています。
外交消息筋によりますと、「文大統領の新年の辞について、『韓国が先走っているのではないか』とするアメリカの懸念があるのなら、これを払拭させる機会となる」としています。
そして、防衛費分担金交渉について議論される可能性もあります。
アメリカのトランプ大統領は、現地時間の10日、FOXニュースとのインタビューで韓国を「裕福な国」と強調し、今よりはるかに多くの防衛費分担金を出すことになると話しています。
防衛費分担金の引き上げは、トランプ大統領のもっとも大きな関心事項のひとつであるため、ポンペイオ国務長官も康長官に対し、「大幅な引き上げ」を改めて強調する可能性があります。
ただ、韓国とアメリカは今月14日から15日まで、アメリカ・ワシントンで6回目の韓米防衛費交渉を行う予定とされているため、外相会談では基本的な立場についてのみ言及するものとみられます。
一方、ホルムズ海峡への派兵について、韓国が肯定的な答えを出す場合、対北韓問題や防衛費分担金交渉においても、韓国が求める結果を得ることができるとの観測もあります。