アメリカのトランプ大統領は、現地時間の7日、韓国を「非常に裕福な国」と表現し、防衛費分担金の引き上げに向けた交渉を始めたことを明らかにしました。
このなかでトランプ大統領は、これまで韓国から事実上、何も得られなかったとしてうえで「非常に不公平だ」と不満を示し、韓国が従来よりも多く払うことに合意したと主張しました。
しかし、これについて韓国外交部は、韓国駐留アメリカ軍の駐留経費の分担金をめぐる交渉は、まだ始まっていないとしています。
このため、トランプ大統領の発言は、交渉を間近に控えていることを発信すると同時に、防衛費分担金の大幅な引き上げに向けて圧力をかけるメッセージだとみられています。
アメリカで安全保障を担当するボルトン大統領補佐官は、先月23日、韓国を訪れた際、防衛費分担金引き上げについてのトランプ大統領の意志を強調したとされていますが、一部の報道によりますと、アメリカは次の交渉でことしの分担金の6倍にものぼる50億ドルを要求する見通しだということです。このため8日に韓国を訪れるエスパー国防長官が、具体的な金額を示すかどうかに関心が集まっています。
韓国政府は「合理的水準の公平な分担金」を強調しており、非合理的な大幅な引き上げは受け入れられないとの立場を示しているため、交渉は難航する見通しです。