中東のクウェートから帰国した韓国人男性が中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスに感染したことが確認されたことについて、クウェート保健省は、自国内で感染していないと暫定的に結論付けたもようです。
クウェート国営通信が報じたところによりますと、クウェート保健省は、クウェートから帰国し、中東呼吸器症候群コロナウイルスに感染したことが確認された韓国人男性と接触した人への検査を行った結果、すべて陰性だったということです。
このため、クウェート保健省は、この男性が自国内で感染していないと暫定的に結論付けたとされます。
クウェート保健省は、調査結果の信頼性を確保するため、WHO=世界保健機関に検証する要員の派遣を要請しました。
また、「この男性と接触したすべての人が、陰性と判定されたが、引き続き健康監視を行う方針だ」と明らかにしました。
クウェートの保健当局は、この男性が2回にわたって訪れた病院に対する調査も行いました。
クウェートではこの2年間、中東呼吸器症候群が発生していないため、クウェートの保健当局は、最初から、自国内ではない、ほかの感染源を疑ってきたとされます。
ある消息筋は、「公式に特定はしていないものの、クウェート保健省は、自国内ではない、ほかの感染源を疑っている。この男性が、クウェートに滞在していたときの症状が中東呼吸器症候群の症状なら、潜伏期を考慮すると、クウェートに滞在する前に感染した可能性がある」と伝えています。
この男性は、韓国の中小建設会社の役員で、先月16日からクウェート南部に滞在し、今月6日夜、エミレーツ航空を利用して、ドバイ経由で、7日午後、帰国しました。
一方、世界保健機関は、中東呼吸器症候群の感染拡大を防ぐため、韓国やクウェート、そしてアラブ首長国連邦当局と協力していると明らかにしました。